都心においても中心的な役割、東京都渋谷区
東京都渋谷区は、東京都における城西地区にあり「都心5区」のひとつです。
ターミナル駅として機能している渋谷駅を中心とした渋谷区は、副都心のひとつとしても数えられています。
新宿駅に近い代々木や千駄ヶ谷といったエリアは新宿のオフィス街や繁華街と一体になっているのも特徴です。
また、港区の青山に新設する原宿や表参道などの地域はファッションの中心として知られています。
他にも代官山や恵比寿は商業施設やファッション関連の産業が集まる場所として知られ、もともとは下町であった恵比寿はJR山手線沿線であり、通勤に便利なことから駅周辺にオフィルビルが立ち並ぶようになりました。
1994年には恵比寿ビール工場の跡地に恵比寿ガーデンプレイスが建設され、さらなるにぎわいを見せています。
しかし、これらとは対照的に明治神宮や代々木公園といった広大な緑地も広がります。
この周囲には環境に優れていることから、都内有数の高級住宅地がつくられています。
さまざまなファッションが行き交う東京都渋谷区には、着物が好きな人も多く、着物の取引が盛んに行われている傾向も見られます。
着物の買取業者もたくさんあり、価値のある着物は高値での取引が可能です。
手元に売却を考えている着物がある場合には、専門の買取業者に依頼するのがいいでしょう。
括ることで柄を生み出す絞り染め
絞り染めとは、布を糸で括ったり、機械で挟んだりすることで防染し、染料で染めたものです。
特に総絞りの着物は一粒ずつ括っていく作業が非常に細く、手間のかかる作業であることから高価な着物として知られています。
日本では絞り染めの技術は古くから用いられ、正倉院や法隆寺に伝わっている布にもその技術が見られます。
しかし奈良時代から中世にかけては絞り染めの地位は低く上層階級の衣装として用いられることはありませんでした。
しかし室町時代から安土桃山時代にかけ、絞り染めの技術に絵画性を組み合わせた「辻ヶ花」が登場し人気を集めました。
江戸時代に入ると、絞り染めは高級絞りである「京鹿の子」と庶民的な「地方絞り」に分類されるようになります。
京鹿の子というのは京都で作られる絹に絞り染めを施した「疋田鹿の子絞り」の総称です。
総絞りにした際に鹿のせなかのまだらに似ていることから鹿の子絞り呼ばれたと言われています。
江戸時代から明治にかけては日本各地に絞り染めの産地が増えましたが、度重なる戦争の影響で物資が統制された影響を受けて衰退し、現在では大きな産地は京と有松のみです。
東京都渋谷区でも絞り染めの着物はオシャレであると評判であるため、専門業者による買取が積極的に行われています。
深い緑と歴史が残る「明治神宮」に着物で行こう
手間ひまかけて染められた絞り染めの着物は、歴史ある「明治神宮」にぴったりと似合うでしょう。
明治神宮は、大都市東京の中心部分である東京都渋谷区にありながら、緑が多く残され、自然に触れられると人気のスポットです。
明治神宮には、明治天皇と昭憲皇太后がお祀りされ、清らかで荘厳な内苑が中心となっています。
そのまわりには聖徳太子記念絵画館などといった多くのスポーツ施設を持つ外苑と、結婚式やセレモニーなどが行われる明治記念館があります。
常盤の森は神宮御鎮座にあたり、全国から献木された10万本が植栽されています。
その広さは70万平方メートルもあり、憩いの場として人気です。
また、例年日本一の参拝者数を集める神社としても知られ、大相撲横綱土俵入りもこの地でとりおこなわれます。
他にも加藤清正が掘ったと伝えられている清正井(きよまさのいど)や、昭憲皇太后のために植えられた花菖蒲などを見ることもでき、歴史のロマンを感じ取ることができます。
春や秋には大祭りがあり、流鏑馬や能、狂言なども奉納されます。
そういった行事に着物を着て出かけるのもおすすめです。
しっとりとした趣のある明治神宮は、絞り染めの着物にもしっくりと似合う場所でしょう。
着物で都会の自然を満喫しよう!「代々木公園」
東京都渋谷区で着物でのお出かけに最適なスポットは「代々木公園」もあげられます。
代々木公園は、かつて大日本帝国陸軍の代々木連兵場があった場所につくられています。
大日本帝国陸軍の代々木連兵場は第二次世界大戦後にはワシントンハイツとなり、1964年の東京オリンピックでは代々木選手村として一部が使用されました。
その後再整備され1967年に代々木公園として開園しています。
代々木公園は東京ドームおよそ11個分の広さがあり、東京23区内の都市公園のなかでも4番目に広い敷地を持ちます。
のんびりした公園を着物で散歩するのは非常に気持ちがいいでしょう。
日によってはフリーマーケットや物産展も行われていますので、眺めてみるのもおすすめです。
お気に入りの着物に似合う小物などが見つかるかもしれません。
春には桜が咲き乱れ、夏にはサルスベリや紫陽花が花をつけます。
秋にはもみじやイチョウが色づき、冬には水仙が見られる公園です。
一年を通じて自然に触れ合え、静かな公園でのゆったりとした時間は心を落ち着かせてくれるでしょう。
また、バードサンクチュアリも作られ、野鳥が保護されている公園でもあります。
バードサンクチュアリ内に立ち入りはできませんが、園内でもバードウォッチングが楽しめます。